“花の都”パリに咲く異色の花Vol.2-アフリカンタウン-

前回に続いて2度目だ。世界には多くの色がある。ただそれは国の数とは合わない。たくさんの見えない色があるからだ。
花の都、パリ。そこには美しいアパルトマンが並び、自然形を活かした美を創り上げている。カフェに花屋、そしてブティック。1階には思わず目を向けたくなるような店舗が並ぶ。
  
誰か目を背けたくなるところがあると言うだろうか。
パリ市北部の丘に立つサクレ·クール。パリの聖なる御心と名付けられたこの寺院はたくさんのスリやミサンガ売り、最近ではビール売りに悩ませられながらも観光客を引きつける。
パリ市でよく見る”需要のない路上土産”はどうして続くんだろう?適度に購入者がいるんだろうか。
この街は無限に疑問が湧き出るから面白い。
そんな中、一つ疑問があった。この丘の上に立つ御心を他の角度から眺められるであろう、周りのエリアは全く話を聞かないのだ。観光ガイドはいつも正面写真だ。なぜだろう。そんなことを考えながら僕たちはサクレ・クールのあるアンヴェール駅から一駅、ヴァルベス·ロシシュアール駅へ。パリメトロの一駅間は短い。すぐに着いた。
ただ、僕たちはここで話を止めなくてはならない。というのも駅を出た瞬間、薬物中毒者の群れに絡まれた晴れた平日の昼間、に。
目を伏せながら慌てて交差点を渡ると、そこにはパリで一番安いスーパーブランド、Tatiが。アラブ系が経営するこのスーパーは低価格収入層に人気のブランドだ。もちろん、ここはパリ。格差社会だ。モノプリがあるエリアは高級住宅地だ。つまり、察するしかない。ここは決して豊かではない地区なのだ。
⇧TATI。駅前にあり、大混雑。(写真はVendeuse Chez Tati À Barbès – Heavy Squareより)
アフリカンしかいない駅前のTatiをでて、心理相談のビラを受け取りながら(ビラ配りなんてパリではまずないし、それが心理相談なんて!)、さらに奥へ進もうと道を見るとそこは驚きだった。アフリカンしかいない。民族衣装の女にスーパーのカードでトウモロコシを焼く男、そしてたむろする薬物中毒者。
これをかき分けるのは危険だと察し、僕らは一駅離れた、シャトー・ルージュ駅へ。ここにはこのあたり、つまりアフリカ人街の市場がある。そこへ突撃したのだ。当日は沢山のアフリカンが駅へ向かってきていた。そこを進むのは危険だ。
※あの時は怖くて写真が撮れなかったのが悔しい。すみません、写真が少ないのです。
アフリカン、つまり黒人を前にすると警戒してしまうのは色のものなのか。それとも体格なのか。いずれにしろ、僕たちは少なくとも何もしてきていない彼らに恐怖心を抱いてしまっていた。
そんなことを悔いながらシャトー·ルージュの駅を出ると、そこにはフルーツ、格安sim、そしてアフリカ料理、アフリカン特有の香水の匂いのする、、、、パリだった。
⇩ここはそこまで郊外でもないことから、アパルトマンはもちろんアール・ヌーヴォーだ。その差がより驚かせた。
僕らにとってクリーム色のアパルトマンはいつもパリの象徴になっているらしい。対比に使われてしまうのだ。
僕たちは写真を撮ろうと近くの果物屋へ。写真を撮る前にものを購入し、許可を取ってから撮影する。そんなセオリーを持って購入。パリにしては安い。
彼らは自分たちのテリトリーに入ってきた謎の中国人(にみえる)観光客に対してあっけなく優しく対応してくれた。さすがはパリ。金を払う人にはちゃんとサービスする。
⇧整然と並べられてパリのマルシェらしい!?
僕らは続いてレストランや商店の並ぶエリアへ。ここではバナナ菓子やなかにはなかなか汚い生野菜まで。本当にアフリカなのかと思わせる。そして見上げると、そこには普通では見ることのできない角度のサクレ・クールが見えた。見てはいけない景色。でも見つめないといけない景色。
⇧右のアパルトマンから覗くのはサクレクールの鐘。右側から見ていることになる。
食事は「BEST AFRICA」というレストランにて。テイクアウトにした。アフリカン料理を売る店員は何故か白人であったが、僕達に対してきちんと対応し、チラシまで入れてくれた。
⇧盛りつけ方がちょっとアジアっぽい。
5ユーロとは思えないサイズのテイクアウトライス。ここは本当にパリなのか。そんなことも考えた。
実際、パリなんですが。
⇧購入したライス。写真上の1ℓボトルと比べるとわかる大きさ!
このあたりは所謂「モンマルトル」と言われる地域。地価の安かったこの地区は芸術家の住む街であったが、その地価の安さに目をつけたアフリカンの移民が住みだしたのだ。もちろん彼らは旧フランス領の人々。宗主国に出稼ぎに来て住み着いた人たちだ。パリ市も、観光地と化したアンヴェールとは分けているんだろう。
帰りは路線バスでシャルル・ド・ゴール・エトワールへ。つまり凱旋門だ。たまたまパリ解放記念日で式典をやっていた凱旋門。そこには観光客と白人、そしてテロに警戒する兵士。まるで異世界に来たようだった。

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どちらが夢だろうか、いやどチラも現実なのだ。だって、シャトレの不動産屋にはどちらの不動産も販売されているのだから。。。。値段は言うまでもない。

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⇧こんな世界こそが”パリ”なのだ。
=パリのアフリカンタウン”シャトー・ルージュ(Chateau Rouge)”へのアクセス=
4号線でいけます。
2/4号線のBarbes Rochechouart駅からもアクセス可能ですが、当駅の高架下はちょっとゴロツキも多いので注意。
赤いピンがサクレクール。右に大きく伸びているのが北駅(ガール・ド・ノール)です。
アフリカに慣れた旅行者や雰囲気を知っている人ならあまり怖くないかもしれませんが、僕は慣れていないことと、パリでの出来事という観点から結構びびってました。
アジア人はやはり目立ちます。地味な服装、そして撮影には注意を!駅前のディスカウントショップ「Tati」はパリ市では安いということで訪れる人も多い様子。僕の友人も後日クスクスをいただきにシャトー・ルージュに向かったそうですが大丈夫そうでした。パリ来訪の際はお気をつけて訪問を!

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ABOUTこの記事をかいた人

埼玉の大学で観光を学ぶ大学生。ディズニー好きが高じて海外ディズニーにハマるものの、旅を続けるうちにイスラーム圏に注目してしまう。パリの移民街にもハマり、築けばイラン・イラクをはじめとした「反米」パスポートを持ったディズニーオタクに。 現在はパリの郊外移民を知るべくフランス語を勉強中。ジャーナリストを目指してます。